夏の生クリームは

夏の生クリームは

こんなに暑いと 食欲がわかないよね

なんて 麦茶や アルコールのある麦茶ばかり飲んでいる 私ですが

本当に 食欲 無くなりますよね

牛さんもそうみたいです

草などをあまり食べなくなり お乳の出や 成分が変わるみたいです

修業時代に 夏になると

いつもの生クリームが 配合などまったく一緒でも

状態が違うので 業者さんに お伺いしたことがあるんです

その業者さんは 「暑くて 牛の食欲も落ちて 成分が少し変わるからです」

だそうです

ひと昔の生クリームは パックに入っている状態でも 少し置いておくと 

下の部分と 上の部分で 硬さが違っていました 

下の部分は 水っぽく 上の部分は 少し黄色くドロっとして

使う前に しっかりと攪拌して使っていましたが

今はその様なことは まったくと言っていいほど無くなりましたね

「ホモジナイズ」(脂肪分の均一化?)とやらの 技術によって良くなったとかなんとか言われていましたかね

難しいことはよくわかりませんが

職人の経験上 生クリームは 段違いに美味しくなっています

しかし 人の冬の味覚と 夏の味覚は違ってくるので

mikeでは 季節によって生クリームの配合を変えているんです

冬の配合より あっさり食べていただけるように 脂肪分% 砂糖などを夏使用にしています

どうしても 脂肪分が多いと 口に入れた時の 口どけや後味が もったりとしてしまいます

冬は その舌に残る余韻が 多い方が美味しく感じるので 余韻が残り 

しかし 後味が長く残らないような調整

夏は 舌に残る余韻が 出来るだけ短く 

しかし 甘味は感じるけれど 後味は引きずらない スッキリ感に調整しています

夏の 生クリームが しつこく感じるのは

普段の生クリームでもそうですが 生クリームの温度が上がると

バター化する事も原因の一つなんです

こんな感じに ボソボソした 生クリームだと

舌に残る余韻が長くなり いくら脂肪分を調節しても

しつこい後味になるんです

夏はクーラーを使用していても外気温が生クリームにとっては高いため

いくら氷水をボールの下に当てて 冷やしながら作業していても

表面から 生クリームがバター化してきます

そんな感じにならないよう 外気温にも気を付けながら

夏の洋菓子屋は 日々格闘しています